国産みに続いて産まれたのは、大八島に住むべき神様でした。
最初は住居に関わる七柱の神。
続けて、海の神、河の神など水に関わる三柱の神。
そして風の神、木の神、山の神、野の神の大地に関わる四柱の神。
最後に船の神、食べ物の神、火の神の生産に関わる三柱の神、併せて十七柱の神が生まれました。
そして途中で、河の神から八柱の神が、
また、山の神と野の神が山野に関する八柱の神を産み、
この十六柱の神は、伊邪那岐さま、伊邪那美さまのお孫さまにあたります。
原文
次生火之夜藝速男神夜藝二字以音、亦名謂火之炫毘古神、
亦名謂火之迦具土神。迦具二字以音。
因生此子、美蕃登此三字以音見炙而病臥在。
現代語訳
つぎに火之夜芸速男神(ヒノヤギハヤヲ)を生んだ。
またの名は火之{かが}毘古神(ヒノカガビコ)といい、
またの名は火之迦具土神(ヒノカグツチ)という。
この子を生んだことで、イザナミは女陰が焼けて病の床に臥してしまった。
火の神、カグツチさまを産んだ際に女陰を火傷してしまい、
イザナミさまは病気になってしまいます。
しかし、イザナミさまがすごいのは、病床で苦しみながらも、たくさんの神さまをお産みになるのです。
ここは原文でなく時系列でまとめてみますと、
・火の神・迦具土神を出産したとき女陰が焼け、イザナミは病気になった。
・病に苦しむイザナミの吐瀉物などから次々と神が生まれた。
・金山毘古神(かなやまびこのかみ、イザナミの吐瀉物から生まれる)
・金山毘売神(かなやまびめのかみ、イザナミの吐瀉物から生まれる)
・波邇夜須毘古神(はにやすびこのかみ、イザナミの大便から生まれる)
・波邇夜須毘売神(はにやすびめのかみ、イザナミの大便から生まれる)
・彌都波能売神(みつはのめのかみ、イザナミの尿から生まれる)
・和久産巣日神(わくむすひのかみ、イザナミの尿から生まれる)
和久産巣日神には以下の一柱の子がいる。
・豊宇気毘売神(とようけびめのかみ)
この、トヨウケさまこそ、後にアマテラスさまの食事を司る神様として伊勢神宮外宮に祀られる極めて重要な神様
ですが、それはまた、別のところで詳しくお話しします。
イザナミさまは懸命に看病をされますが、その甲斐なく、イザナミさまはついに神避り(かみさむりー神が亡くなること)あそばされました。
このお二方がお産みになった神さまは、14の島と、35柱の神様です(蛭子と淡島は入っていません)。
こうして、この二神による国造りは終わりを遂げるのです。
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